他の人とかぶらないあなただけの人魚衣装で泳ぎたくありませんか? マーメイド用のモノフィンカバーや小物作りの風景を早回しでご覧ください。オリジナルのマーメイドテイルを作りたいと思っている方の参考になれば幸いです。
研究テーマ「オリジナルのマーメイド衣装作り」
今回の研究テーマは「オリジナルのマーメイド衣装作り」です。マーメイドスイムを続けていると自分だけの個性的な人魚衣装──「マーメイドテイル」がほしくなるものです。フルオーダーメイドという手もありますが、いっそのこと手作りしてみてはいかがでしょう? 意外に簡単にできるんですよ。フィンカバー、テイル、ブラヘアバンドにカフス──など同じ布で小物も作ってみました。
市販のマーメイドテイルもあるけれど
人魚の衣装であるマーメイドテイル。昔は専門店がなかったので、海外のマーメイドは手作りされていました。ここ数年は様々なデザインのものがネットでも購入できるようになりましたね。でも世界で一つだけのオリジナルマーメイドテイルが欲しくなったりしませんか? この画像で私が着ている衣装一式は手作りしたものです。
4倍速で見る衣装作り
今回は衣装を縫っている風景を4倍速のスピードで見ていただきます。大まかな作業の手順が分かりますのでご自分で作るときの参考にしてみてください。ただしそれぞれがお持ちのフィンの種類や大きさは違いますよね。体型も人それぞれです。
この動画は「この通り作ってください」という内容ではありません。「こんな感じで作れます。よー」というざっくりとした工程をつかんでいただく動画です。具体的な作り方は飛ばして映像を背景にお話をしたいと思います。
スパンデックス生地とは?
用意する布はスパンデックスです。スパンデックスは水着やレオタードによく使われる生地です。ポリウレタンの繊維ですね。よく「ライクラ」とも言われるんですが、ライクラというのはアメリカの企業デュポン社の登録商標ですので、一般的には「スパンデックス」と言います。
縦横にストレッチが効いていて速乾性もありますからマーメイド衣装の材料にぴったりです。140cm巾で2mあれば、フィンカバー、テイル、ブラ、小物などを一式作ることができます。
リンデンフィンのフィンカバーを作ります
型紙は前に作ったシャチテイルのものを再利用して使います。中に入れるフィンはリンデンフィンです。シャチのフィンカバーの作り方とリンデンフィンのレビューはこちらをチェックしてください。


特殊生地なので見つけたら即購入
この布は黒地に青いラメをプリントしたものです。光を浴びるとキラキラ輝くので、人魚衣装ににぴったりです。スパンデックス生地は一般の手芸店にはあまり置いてないので、ネットで購入することが多いです。
スパンデックスは使い道が限られているからあまり大量生産されないんですよね。なのでネットショップでも在庫限りだったりします。再販はまずされないんです。だから見つけたら買うのが鉄則です。140cm巾以上のものでしたら2m買っておけばまず大丈夫です。
10年前に購入した布と再会
でもこの間楽天をブラブラ眺めていたら、私が10年前に人魚衣装作った布が、以前買ったお店にまだ売れ残ってたんですよ。もちろん在庫限りだったから、すぐカートに入れて買いました。昔の友人にばったり出会った的な懐かしさを感じました。「あんたまだ生きとったんか!」みたいな。前の衣装もまだ持ってますが、リメイクしてもっとカッコいいの作ろうかなと思ってます。

スパンデックス生地の相場と入手方法
スパンデックス生地の相場も言っておかないといけませんね。これもピンキリなんですが、無地のものは1m1000円前後です。ラメが入っているとか特殊なプリントがしてあるものは、1m2000円ぐらいが底値かな? それ以下だったらかなりお買い得です。中には1m4000円、5000円それ以上のものもあります。
生地の海外通販で注意すること
中国通販のアリエクスプレスは、日本の相場の半額から7割ぐらいのお値段で生地が買えます。ただし1mや1ヤードごとにカット済みだったり、elasticとかstretchと書いてあるのに実際は全然伸びなかったり、一方向にしか伸びないものも多いです。レビューや注意書きをよく読んで購入してください。2 way stretchの縦横に伸びるスパンデックス生地を買いましょう。
ヒレの筋はしじら織りの生地で表現
ヒレ部分の縦縞は別布で表現しました。これはしじら織りという日本に昔からある生地です。綿100%です。あんまり伸びないんですが、しっぽのところなんで問題ないです。110cm巾を1m買いました。
魚のヒレって筋がありますよね。あれをなんとか表現できないかなと長年苦労していましてまあ布にプリントしてしまえば一番なんですが、縦縞の布を使った結果こうなりました。型紙を少し斜めにすることによって縞が放射線状に広がるように縫い直してます。リアルな魚の尾びれには見えませんが、水中だとそんなに気にならないんじゃないかなと思います。
フィンカバーの大きさについて
これはフィンの形ぴったりにフィンカバーを作っているんですが、普通の市販のマーメイドテイルみたいに大きめに作るのもいいですね。尾びれは大きくて長い方が水中で派手に翻るので目立つんですよね。布が水の中でたなびくとゆったりと優雅に泳いでいるように見えます。
やっぱり水中でバタバタ泳ぐと、なんとなく慌ただしくて下手に見えてしまいます。最初のうちは仕方ないです。誰でもバタバタ手足を動かしますし、溺れてるような動きになっちゃいます。私も最初そうでした。潜ってるんだか、溺れてるんだかみたいなね。
衣装が技術力をカバーする
でも長くひるがえるヒレがあると、ぱっと見優雅に美しく泳いでるように見えます。衣装ってかなり重要なんですよね。これは私が競技ダンスの選手だった時に気づいたことなんですが、ダンス衣装も同じなんです。
競技ダンスっていうのはいわゆる社交ダンスです。男女二人でペアになって踊るダンスです。これもダンス衣装でかなり技術のレベルアップができるんですよ。大きくふくらんで翻る衣装は実力以上に美しく見えます。計算されつくされた衣装は普段以上に素早く回転しているように見えたり、大きく動いているように見えるんです。衣装もテクニックの一つなんですね。
自分に合ったヒレの長さをつかみましょう
確かに大きくて長いテイルは水の抵抗があったり、岩とかに引っかかったりしてやや泳ぎにくかったりはするんですが、それでもより美しく魅せる効果があります。人魚の学校では幸いレンタルテイルもありますし、マーメイドテイルのモニター会も開かれます。モニター会というのはいろんな衣装を何度でもお試しで着て泳げるという衣装オーダーのイベントです。

だからビギナーの方は最初のうち、いろんなマーメイドテイルをレンタルしたり、人に借りたりするのがいいですね。どのくらいの大きさまでなら持て余さずに泳げるのかを調べたり、動画を見比べてみて自分の泳ぎを引き立たせてくれるテイルを選ぶといいんじゃないかなと思います。
フィンカバー完成!
というわけでフィンカバー完成です! マーメイドテイルというと腰からフィンまで一体型ばかりなんですが、私は腰から足首までの部分と、フィン部分の2つに分けて作ることが多いです。ビキニにモノフィンだけつけることもできますし、足部分を入れ替えたりすれば衣装のバリエーションが増えるんですね。個人的には分けて作るのをおすすめします。
腰から足首までの部分
次に胴体部分を作ります。型紙の上にお尻を付けて座って、足の線でなぞって型紙を作ります。フィンカバーとくっつける場合はスナップボタンを使ってます。足首のところで水が抜けるので水の抵抗を減らすことができます。腰のところにヒレもつけました。このヒレの中身は100円ショップの床に敷くマットです。切り抜いて入れました。
同じ布で小物作り
あとは小物作りです。同じ布で小物をそろえると統一感が出ていいですね。余った布を捨ててしまうのはもったいないので、ぜひいろんな小物を作ってみてください。トップスは一から作るのではなくて市販の安いブラジャーとかビキニを使って、上から布をかぶせるとおそろいっぽくなりますよ。
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