泳げない方は「水の中に入ったらすぐに沈んじゃうのでは」と怖がったりしますが、実は人間の身体は水に沈みにくい構造になっています。水に潜るのは結構難しい技術です。マーメイドスイムにおいて水底に沈む方法を3つご紹介します。
水に沈むのは意外に難しい
今回は水の中に沈む方法を3つご紹介します。泳げない方にとっては無謀すぎる行為ですよね。「水の中では沈んじゃうのになんでわざわざ?」って。
ちょっと待って! 本当にそうですか? 実は水底に沈むのは結構難しいことなんです。
人間の体は実は沈みにくい
人間の身体は基本的には沈まないようにできています。息を吸って肺の中にしっかり空気が入っている時、身体の中に浮き袋があるような状態なので、仰向けに浮かぶことができるんです。
これは真水のプールでフィンをつけているので足の方が若干沈んでいますが、塩水の海ではさらに浮力がありますから仰向けになって息をたっぷり吸い込めば、完全に大の字になって浮かぶことができるんです。
溺れた時は水に浮かぼう
じゃあなんで溺れる人がいるのかというと、パニック状態になって落ち着いて息を吸えないからです。恐怖で暴れて水を飲んだり息を吐き出してしまうから、水の中に沈んで溺れちゃうんですよね。だから海や川に誤って落ちた時は、まずは落ち着いて浮かぶことが大切です。
水に沈む方法1 息を吐く
逆に言えば息を吐いてしまえば沈むことができるんです。これが水の中に沈む1つ目の方法です。どのくらい息を吐けば良いかと言うと、完全に息を吐ききってしまってください。ボコボコボコボコと結構な量の空気です。
えっ! 息を吐いたら苦しいじゃん! 肺の空気がなきゃ水の中にいられないよ! とびっくりされるかもしれませんが、実は息を吐ききっても結構長く水の中に留まることができます。というのも血液中にまだ酸素がしっかり残っているので、数秒以内に息を吸わなくても大丈夫なんです。
水に沈む方法2 ウエイトを使う
まあ……でも、苦しいですよね? そりゃそうです。私も息を完全に吐いた状態では、せいぜい30秒ほどしか水の中にいられません。そこで水の中に沈む方法2。それはウエイトをつけることです。ウエットスーツを着ていたり、浮力のある海で泳ぐ場合に息をたっぷり吸い込んでいると、潜ろうと思ってもなかなか潜れません。だからジャックナイフ(ダックダイブ)潜降など水への抵抗を最低限にして潜る技術が必要なのです。
結構調整が難しいウエイト
浅い水深で潜ろうとしたら至難の技です。そんなときはウエイトという重りをベルトにつけて潜るんですね。ただしウエイト重さの調整は結構難しく、軽すぎれば沈めないし重すぎれば浮かび上がれずにとても危険です。
ウエイトを何キロつければよいかは、泳ぐ場所が海水なのか真水なのか、どのくらいいの深度へ潜るのか、ウエットスーツを着ているのか水着だけか、体重や性別、筋肉のつき具合によっても結構違ってきますので、これも少しずつ自分で試しながら調整が必要です。
水に沈む方法3 深く潜る
そして水中に留まる第3の方法それは深く潜ることです。深く潜れば潜るほど、肺の中の空気は圧縮され小さくなります。つまり身体の中の浮き袋が小さくなるので、身体が浮かび上がらなくなるんです。
どのくらいの深度で身体が沈み始めるのかは、先程言った様々な条件で違ってきます。水底でウエイトをつけすぎているといくら水をかいてもキックをしても、全然水面に浮かぶことができずにとても危険なので注意が必要です。安全に気をつけて練習していきましょう。
動画で見る
ロケ地
自宅(蒸気邸)
日本ガイシアリーナ・飛込みプール(愛知県名古屋市)
ダイビングスクール&ショップ evis(愛知県名古屋市)