シートロエンという乗り物酔いメガネについて聞いたことありますか? 2018年に自動車メーカのシトロエンが開発した乗り物酔いを治すメガネが話題になりましたね。船酔いや波酔いを治すのにも効果があるのでしょうか?
「乗り物酔いメガネ」の実験・検証
今回の研究テーマは「乗り物酔いメガネ」です。乗り物酔いしたときにかけるとたちまち気持ち悪さがなくなるという、一風変わったグッズを買ってみました。
水中でぐるぐる回って具合が悪くなった時、果たして乗り物酔いメガネは効力を発揮するのでしょうか? 水中回転実験で気持ち悪くなった直後に、10分ほどメガネをかけてみました。体を張った実験結果はいかに──?
前回の実験で酔ってしまいました
前回の実験動画では、水中でぐるぐる回った時に陸上のように目が回るのかを検証しました。

まあ目は回らなかったのですが、その後浮上してしばらく経った後、乗り物酔いの時のように、具合が悪くなってしまった私マリダイバー。胃がムカムカするような感じです。
まあ水中で無意味にぐるぐる回ったら、そうなることは明らかですよね。今回の実験ではこのような気持ち悪さを、乗り物酔いメガネは解消できるのかどうか、検証してみたいと思います。
乗り物酔いの気持ち悪さの原因は何か?
この気持ち悪さはなぜ起こるのかというと、不規則に身体を加速・減速することによって、耳の内部の三半規管の情報、目からの情報、身体からの情報を、脳が一度に受けて混乱するからです。つまり身体の各部所から寄せられる情報にズレが生じるので、脳が対処しきれないのです。
スキンダイビングやドルフィンスイム、またマーメイドスイムをする方は、こんな気持ち悪さを経験したことがある人も、多いのではないかと思います。
水中でくるくる回るのは、陸上ではできない楽しい体験ですよね。つい夢中になってやたらとぐるぐる回ってしまうこともあるでしょう。また船で沖まで移動してのスノーケリングやダイビングも、船酔いに悩まされる方が多いと思います。
乗り物酔い防止メガネとは?
そんな船酔い・波酔い状態を予想していた私は、こんなグッズを購入して持ち込んでいたのでした。それは「乗り物酔いメガネ」です。
ニュースでご覧になったかもしれませんが、2018年に自動車メーカのシトロエンが発表した、乗り物酔い解消グッズ。その名もシートロエン──のパチもんメガネです。

本物のシートロエンは1万5000円するのですが、これはAliExpressで買った1000円ほどのなんちゃって商品です。値段からして10分の1、明らかなコピー商品です。
なんちゃってシートロエンで試してみました
シートロエンの効果は抜群だそうですが、もし1万5000円出しても、自分の船酔い・乗り物酔い・回転酔いに効かなかったら大損です。そこで試しにこのなんちゃってシートロエンを買って、試すことにしたのでした。
全体がシリコンの素材でできている、フニャフニャのメガネです。4つの丸いフレームがあって、その中に青い水が入っていて、揺らすとその水が動きます。顔の正面と左右の水の線で、水平線を再現して、三半規管と脳のズレを補正する仕組みだそうです。
10分〜12分ほどかけていると、気持ち悪さが軽減されるとの触れ込み。プールサイドで10分ほどこのメガネをかけて休むことにしました。
乗り物酔い防止メガネをかけてみたところ……
結果を申しますと、10分後には乗り物酔いの気持ち悪さはなくなりました。乗り物酔いメガネの効果は抜群!──と言っていいのでしょうか?
水から上がって10分陸上で休めば、誰でも乗り物酔いは治るのではないかなと思います。私もバスやクルマで気分が悪くなった時、乗り物から降りて座って休んでいると、10分ぐらいで吐き気がおさまります。
さらなる検証が必要です
でも本家シートロエン公式サイトには、たとえ乗り物に乗り続けていても、メガネをかけていればリラックス効果が現れると書いてあります。
ということで今回の実験は10分後に治るけれど、身体を静止させた陸上で休んでいたので、メガネの効果かどうかは分からない、という結果となりました。これはさらなる検証が必要ですね。
クルマや船にずっと乗り続けている時に、本当の効果を発揮するのかもしれません。機会があればまた、実験してみたいと思います。
動画で見る
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