2022年6月26日(日)の人魚の学校練習会に参加しました。おしゃべりのテーマは「マーメイドスイムを始めたきっかけは?」です。人魚映画『リトルマーメイド』と『スプラッシュ』の解説です。素敵なマーメイドが登場する映画を見てみませんか?
今回のテーマは「マーメイドスイムを始めたきっかけは?」
人魚の扮装で泳ぐマーメイドスイム。あなたが興味を持ったきっかけは何でしたか? ディズニーの『リトルマーメイド』? それとも『人魚姫』の絵本? 今回は私個人のきっかけとオススメの人魚映画についてお話します。
人魚の学校とは?
2022年6月8日水曜日。愛知県名古屋市名東区にありますダイビングショップ&スクールevisにて、人魚の学校の練習会が開催されました。evisのプールは名古屋でも最大級の室内ダイビングプールで、浅いところは水深1.2m。深いところは水深5mあります。水温は27度となっています。
初参加のマーメイドさんたち
この日マーメイドスイム初挑戦の方が体験レッスンにいらしゃってました。人魚の学校ではマーメイドテイルやフィンのレンタルがあります。料金もリーズナブルなので、日本全国から生徒さんがいらっしゃいます。
初参加の方は最初にフォト撮影があります。先生方にポージングも見てもらえますよ。はじめは足のつく浅いプールでヒレの動かし方から習いますから、泳ぎに自信がない方でも大丈夫です。2時間たっぷり練習できますので、ぜひ遊びにいらしてくださいね。
この日のマリダイバー「スポーティーなウロコビキニ」
この日のマリダイバーはウロコ柄のビキニセットで泳ぎました。市販のレギンスやボディスーツをリメイクしたスポーティーなウェアです。マーメイドスイムは魚の下半身を模したマーメイドテイルで泳ぐことが多いですね。
でもスポーツとしてのマーメイドスイムや、スキンダイビングを楽しみたい方は、こんな身軽なウェアもいかがでしょうか。このウロコビキニのリメイク方法はこちらの記事で解説しています。
今回のテーマ「マーメイドスイムを始めたきっかけは?」
よく聞くのはディズニーの『リトルマーメイド』のアリエルになりたかったからという理由です。『リトルマーメイド』は本国アメリカでは1989年、日本では1991年に公開されたアニメ映画です。今から30年以上も前ですね。でも今でも愛されている名作です。
これ以前のプリンセス物語は、1959年の『眠れる森の美女』です。実に30年以上もディズニーではプリンセスアニメは作られていませんでした。
大ヒットした『リトルマーメイド』
しかしながらその後ディズニーは『美女と野獣』『アラジン』と立て続けにプリンセス映画を作りました。『リトルマーメイド』が世界的に大ヒットしたからですね。『リトルマーメイド』はディズニープリンセスの流れを作った作品なんです。
主題歌・挿入歌など音楽も素晴らしくて「アンダー・ザ・シー」はアカデミー歌曲賞、作曲家のアラン・メンケンはアカデミー作曲賞を受賞しています。もう傑作中の傑作です! 世界中の子供たちにとっても、アニメ業界にとっても、衝撃的なインパクトがあったんだと思います。
世界中で愛されるアリエルテイルのデザイン
30代半ばから40代前半にかけてのマーメイドさんのきっかけとして『リトルマーメイド』をあげる方が多いです。YouTubeでマーメイドスイムを探すと、赤い髪の毛に緑のしっぽ、紫のブラの人魚さんがたくさんいます。皆さんアリエルが大好きなんですね。
今回の初参加の人魚さんもアリエルのような緑のテイルを身につけています。人魚の学校のレンタルでもアリエルのテイルは大人気です。私もいつかアリエルテイルを作ってみようかなと思っています。
私のきっかけは『スプラッシュ』
ただ私自身は『リトルマーメイド』がきっかけではないんです。私が人魚になりたいと思ったきっかけは『リトルマーメイド』よりさらにさかのぼること5年、1984年の映画『スプラッシュ』がきっかけです。
監督は『アポロ13』や『バックドラフト』『ダ・ヴィンチ・コード』が有名な若き日のロン・ハワード。当時まだ30歳。主演はトム・ハンクス。『フォレスト・ガンプ』『グリーンマイル』などで知られるアカデミー賞受賞の名俳優。今はもう66歳ですが、当時は20代後半若手のコメディアン俳優でした。そしてもうひとりの主演がダリル・ハンナ。彼女もまだ20代半ばでした。この人魚役で世界的に注目されるようになりました。
この若き3人が中心となって作り上げた青春の輝きを放つ「人魚映画の金字塔」──それが『スプラッシュ』なんです。
『スプラッシュ』のあらすじ
お話はファンタジックなラブストーリーです。ある日少年アランは家族旅行の時に船の上から落っこちてしまうのですが、彼は全く泳げずに溺れかけます。そして海の中で美しい人魚の少女と出逢います。幸い救助されたアランはそれ以降ずっとその少女のことが忘れられません。
そして20年後ニューヨークで青年となったアランは、またしても海で溺れてしまいます。すると美しく成長した人魚の女性に助けられるんですね。浜辺で目覚めたアランは人魚に一目惚れするんですが、彼女は海に飛び込んで逃げ出してしまいます。
そして人魚はアランが海の中に落とした財布のカードを頼りに、アランを探しにニューヨークへ向かいます。人間の世界をよく知らない人魚が、ニューヨークの街で無邪気にはしゃいだり、人魚を追っている科学者に捉えられたり──とワクワクハラハラの連続です。お子様も安心して見られるすごく楽しい映画ですよ。
世にも美しいダリル・ハンナのマーメイド
私は『スプラッシュ』を初めて見た時に、ものすごい衝撃を受けたんですね。とにかく人魚がリアルだったからです。
海の中を自由自在に泳ぐダリル・ハンナが、それはもう美しくて夢を見ているようでした。泳ぎ方も自然で本物の人魚そのものでした。なんせ40年近くも前の映画ですから、CGではなく本当に泳いでいます。長い髪を揺らめかせて難破船の中や、サンゴの間を魚と一緒に泳ぐダリル・ハンナが、本当に本当に美しかったです。
世界を変えた『スプラッシュ』1:マディソンという名前
『スプラッシュ』が世界に与えた大きな影響が3つあります。一つ目は「マディソン」という名前が女性につけられるようになったことです。
それまではマディソンというのは、マディソン・スクエア・ガーデンみたいに通りの名前だったんですね。人名だとちょっと違和感がありました。
でもこの映画の人魚の名前が「マディソン」と名付けられると、自分の子供に「マディソン」と命名する親御さんがアメリカ中で続出したんです。だから今アラフォーのアメリカ人女性で、マディソンという名前の方はたぶんご両親が『スプラッシュ』を見てすごく感動したからだと思います。
世界を変えた『スプラッシュ』2:水に濡れるとしっぽが生える!?
2つ目は「人魚は水に濡れるとしっぽが生える」という表現が一般化したことです。この映画以前は (私の知る限りですが)陸に上がると足が生えて水に入るとしっぽに変身するという映像表現は、なかったと思います。
アンデルセンの人魚姫も魔女に薬をもらって声と引き換えに人間の足に変わります。でもその足は歩くたびにものすごく痛んで、人魚姫は激痛に苦しんでいました。
『スプラッシュ』ではマディソンがお風呂に入ると、足が人魚のしっぽにかわって。くるくるーっとヒレが伸びるんですね。この表現が画期的だったからか、これ以降のドラマや映画では水に濡れると人魚に変身するというシーンが多く見られるようになりました。
世界を変えた『スプラッシュ』3:マーメイドスイムが広まった
3つ目はマーメイドスイムが広まるきっかけとなったことです。海外で活躍している先駆者のベテランマーメイドさんたち──今40代後半から50代にかけての人魚さんのインタビューを読みますと、たいてい「映画『スプラッシュ』を見て人魚に憧れた」と書かれています。
かくいう私も同じ世代です。この世代の人魚は『スプラッシュ』に衝撃を受けた人が多いんですね。映画『スプラッシュ』がなかったら、これほどマーメイドスイムが世界で流行していないかもしれません。そのぐらい全世界の人魚に影響を与えた映画です。
ということでオススメ映画のご紹介も兼ねて、私のマーメイドスイムのきっかけをお話しました。あなたが始めたきっかけは何でしたか? いつかどこかの水中でお会いしたらぜひ聞かせてくださいね。
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ダイビングスクール&ショップ evis(愛知県名古屋市)