2022年7月17日(水)の人魚の学校練習会に参加しました。初挑戦の人魚さんがたくさんいらっしゃいました。おしゃべりのテーマは「泳げなくてもマーメイドになれる?」です。
今回のテーマは「泳げなくてもマーメイドになれる?」
体育の授業で水泳が苦手だった方。逆に元競泳の選手で水泳大得意という方。これまでの水泳経験でマーメイドスイムの上達度合いは違ってくるのでしょうか? 水泳が苦手な人も、得意な人も必見の内容です。
人魚の学校とは?
2022年7月17日水曜日。愛知県名古屋市名東区にありますダイビングショップ&スクールevisにて、人魚の学校の練習会が開催されました。evisのプールは名古屋でも最大級の室内ダイビングプールで、浅いところは水深1.2m、深いところは水深5mあります。水温は27度となっています。
evisのプールと日本ガイシアリーナプールの違い
この日はマーメイドスイム初挑戦の方がたくさんいらっしゃってましたね。夏の時期の人魚の学校はこちらのevisのダイビングプールと、広大な日本ガイシアリーナプールの二箇所で行われます。
evisのプールは先生たちがつきっきりで教えてくださるので「ビギナー向き」。ガイシアリーナの方は生徒さん各自が自分の課題に取り込む自主練なので「中・上級者向き」となっています。
この日のマリダイバー「白ビキニ+自作フィンカバー」
この日のマリダイバーは白ビキニのマーメイドです。ビキニは市販のもので、フィンカバーは自作です。相変わらず好きなことさせて頂いてます。魚ブーメランを飛ばしてみたり、はしごにつかまってバブルリングの練習をしてみたり、魔法少女スティックを改造したシュノーケルのテストスイムをしたり──。
人魚の学校の自由度の高さは本当にありがたいです。シェリーナ先生・チェルシー先生いつも感謝しております。
今回のテーマ「泳げなくてもマーメイドになれる?」
今回のテーマは「泳げなくてもマーメイドになれる?」 結論から言いますと、泳げなくてもマーメイドになれます!
これは生き証人がいます。人魚の学校のシェリーナ先生はもともと泳げなかった方なんですね。信じられないでしょう?
シェリーナ先生によると、最初はビート板の練習から始められたそうですよ。そうやって一歩一歩進まれて、たくさんの資格を取得して、今やインストラクターです。その努力に頭が下がります。
つまり全く泳げない人でも、努力次第でマーメイドになるのは可能なのです。反対にチェルシー先生は子供の頃から水泳を習っていて、競泳をされていたんですね。だから水泳は大得意のスポーツガールでした。
シェリーナ先生とチェルシー先生それぞれ対象的なお二人ですよね。だからこそ上手くいっているところもあるんだろうなって思います。
前回の人魚の学校動画でいただいたご批判
ところで前回の人魚の学校の動画で、私はこんなことを言っています。
このことについて
という批判をいただいたんです。この文章はそのままではなくて、個人が特定されないように変えています。
最初私は意外に感じました。というのもこれはベテランのマーメイドの皆様の間では、結構あるあるネタなんですね。「分かるー! 私も修正するの苦労したよー」みたいな。
なのでこの件についてもう少し深堀りしてお話します。
絶対に不利になるとは言っていませんが──
前回の動画ではあくまで「かえって不利になることもあります。」とお話しています。決して「絶対に不利になります!」とは言ってません。「過去の経験が無駄」とも言っていません。
ただある競技を一生懸命やっていればやっているほど、新しいスポーツを習得する際に苦労することがあるのは否めません。
競泳をやっていた経験は最初はとても有利に働きます。やっぱり水に慣れています。水の中での身体の動かし方も身についていますし、水に対する恐怖心も少ないです。
有利になる点と不利になる点
だから競泳経験者がマーメイドスイムを始めると、全く泳げない人よりは早いスピードで上達します。スタートダッシュが効くんですね。ぐんぐんと上手くなっていきます。
ただある時点で壁にぶつかることもあります。それは「速く泳ぐことに特化した泳法」を変えることに苦労する点です。訓練に訓練を重ねた結果、逆にゆっくり泳ぐことが難しい方もいるんです。
常に息継ぎしながら速く泳ぐ競泳と、息をこらえてできるだけ長く泳ぐ潜水とは正反対のことをしなくてはなりません。別の競技をされていた方は、どこかの地点で「これは泳法を変えないとまずいな」と気づいて努力されている方が多いです。
どんな水に関するスポーツも同じです
競泳に限らずどんな競技でもそうです。水に関わるスポーツ経験がある方は、最初はとても有利なのですけど、壁にぶつかる経験をしています。
アーティスティックスイミング出身の方もきっとご苦労はあると思いますし、元フリーダイバーも努力している部分はあります。これらは別のスポーツです。全く同じではありません。
私自身の壁とは?
私事ですが、私はフリーダイビングのレッスンに3年ほど通っていた時期があります。その経験はマーメイドスイムに活きておりますが、まだ克服しきれていないところがあります。それは「水中で息を吐くこと」です。
バブルハートやバブルキッスなど、マーメイドのパフォーマンスで水中で息を吐くテクニックがあります。私はこれが大変苦手なんですね。
水中で息を吐くのは厳禁!?
というのもフリーダイビングでは水中で息を吐いたら溺れたとみなされて、レスキューされてしまうからです。絶対に「(水中で)息を吐かないように」教えられます。ブラックアウトの怖さについても徹底的に叩き込まれます。
だからどうしても心理的な抵抗があって、水中で息を思い切り吐けないんです。つい手加減して吐いてしまうんですね。
もし何の経験も知識もなければ、マーメイドスイムの先生から「思い切り息を吐いて!」と言われれば「ああそういうものか」と思って大胆に息を吐けます。でも私は経験が邪魔をしてなかなかそれができません。
結局は経験があってもなくても同じところへ行き着く
結局、他のスポーツの経験はとても有利になることもある。ただ「100%有利になる」ということではなく時に足を引っ張ることもあるんです。でもそれは努力次第で克服できます!
大事なのは「自分は経験者だから!」と高をくくってはいけないということです。どんなことでも初心者のうちは謙虚に「学ばせていただく」という姿勢で、常に努力を重ねないといけないんですね。
チェルシー先生とシェリーナ先生のお二人
最初に言いましたように、シェリーナ先生とチェルシー先生をご覧になってください。全く泳げなかったシェリーナ先生より、競泳経験があるチェルシー先生の方がマーメイドスイムが上手なんでしょうか? シェリーナ先生はチェルシー先生に及ばないのでしょうか?
そんなことはありませんね。おふたりとも甲乙つけがたい素晴らしいマーメイドスイマーです。シェリーナ先生は最初はご苦労されたかもしれませんが、努力を続けることによって高みに登られたのです。
チェルシー先生は途中で壁にぶつかったかもしれませんが、同じく努力によって克服されたのだと思います。
「泳げないから……」といって凹む必要はないし「水泳経験があるのは不利なの!?」とお怒りになる必要もありません。どちらも最終的には同じです。どちらも同じ地点に到達できます。
もしショックを受けたらそれは「真実」
最後に言いたいことがあります。もし何か人に言われたり、見たり、聞いたり、読んだりした時に憤りを覚えた時──ショックを受けた時。それは自分の心の片隅で「これは真実だ」と認めているんです。
なぜなら全くのでたらめの嘘偽りなら、ただ「はは! 何いってんの?」と笑うだけで、自分の心は決して傷つかないからです。
なんとなく無意識に「言われてみれば……そうかも……?」と感じている時に、悲しんだり、ショックを受けたり、不愉快に思うものだからです。
減量期と増量期の私の気持ち
たとえば、私は今減量期でかなり体重を絞ってます。そんな時「あなた太ってるわね」って言われても「えー! 体脂肪率14%で太ってるってマジで? これ以上落としたら女性は危険だよ?」って笑っちゃうと思います。自分が太ってるとは微塵も思っていないからです。
でも冬の増量期で10kg近く体重が増えた時は「でもさあ、筋肉増やすためだから、たくさん食べても仕方ないじゃない……」って言い訳したくなるんです。やっぱり本当のことなので、言われたらぐさっとくるんですよ。
英語でもkernel of truthと言います。「ほんの僅かだけど核となる真実」という意味です。世界共通の現象なんですね。
壁を感じ始めたら初心者の時期を過ぎたということ
「今まで経験したことが無駄だというの!?」と憤り感じた時──きっと心のどこかで壁を感じ始めているのだと思います。もっともっと上達したいと、心の底で感じているのかもしれません。そう気づけたらしめたものです!
ビギナーのうちは壁があることさえ気づきません。初心者の時期は過ぎたという証拠です。私も水中で息を吐く壁にぶつかっています。克服するために練習会で頑張っています。あなたもきっとできます。ご一緒に努力を重ねていきましょう。
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ロケ地
ダイビングスクール&ショップ evis(愛知県名古屋市)