ウエットスーツを着ていると浮力が増して、なかなか潜れなかったりしますよね。そんな時に重宝するのが重りとして使うウエイトです。ウエイトの使い方や、ウエイト固定するウエイトベルトのつけ方などを詳しくご説明します。
研究テーマ「ウエイトとウエイトベルト」
今回の研究テーマは「ウエイトとウエイトベルト」です。ウェットスーツを着る時、ウエイトとウエイトベルトを使うことが多いですね。ウエイトベルトの使い方、素材の違いなど詳しくご説明します。マーメイドスイムではあまり馴染みがないかもしれませんが、ウエイトとウエイトベルトはダイバーの必需品です。
ウエットスーツとは?
前回スキンやネオプレン生地のウエットパンツについてお話しましたよね。

いわゆるウェットスーツ一般は、たいてい浮力があるんですね。例えばネオプレンという生地は、生地の中に沢山の気泡、空気の空洞があって、それが海水や水で体温を奪われるのを防いで断熱・保温の役割をしています。
小さな小さな空気の浮き輪を身体の表面にびっしりつけているようなものだから、水に浮かんでしまうんです。だからウエイト・重りをつけるんですが、ネオプレンのウェットスーツの浮力は相当なものなんですよ。
ウエットスーツで沈めますか?
これは2kgの重りを腰につけているところですが全然沈めません。ウエイトをつけて、息を吐いて、ようやく仰向けに沈むことができました。だからウエットスーツを着て水中に潜るときはウエイトベルトを腰に巻くだけでなく、ダックダイブ(日本ではジャックナイフということが多いですが)身体を折り曲げて垂直に潜る方法を取ります。

そうすると水の抵抗が最小限になるので、するっと水底に沈むことができるんですね。ということで今回はウエイトベルト使い方素材の違いなど詳しくご説明します。
ウエイトベルト2種類
左はよくみかけるスキューバダイビング用のナイロンベルト。右はフリーダイビングやスキンダイビング用のベルトです。スキューバはタンクを背負って潜るダイビングですね。フリーダイビングスキンダイビングは素潜りで、一息で息を止めて潜るという違いがあります。
どちらも黒色でよく見えないかもしれませんが、右側のベルトはゴムでできているんです。厚みがあって若干伸びます。この伸びるというところが重要です。
左のナイロンベルトこれは伸びません。バックルはどちらもそんなに違いはありませんが、ベルトの素材がゴムかナイロンかなんですね。
ウエイトベルトの付け方
ではベルトを腰に巻いてみます。ウエイトなしでベルトのみです。最初にナイロンベルト。スキューバダイビング用です。ウエットが黒だからちょっとわかりにくいですが、ワンタッチでつけたりはずしたりできるという部分だけ見てください。
つぎにゴムのベルトフリーダイビング、スキンダイビング用です。買ったばかりだからすごく長いんですよ。男女兼用なのでお腹周りのある中年男性でもできるように長くなっているというのもありますが、このベルトの端が長いというのもポイントなんです。後で理由を話しますね。
ベルトの位置の違い
次にベルトをつける位置ですが、スキューバダイビングと素潜りではベルト位置がちょっと違うんですね。同じベルトで比較してみましょう。まずスキューバ。タンクを背負う方です。これはウエスト腰の一番くびれているところにつける人が多いです。
次に素潜りの場合、腰骨の部分につけることが多いです。理由は簡単で、素潜りでは思いっきりお腹や胸を膨らませて息を吸い込む必要があるからです。素潜りは一息たっぷり息を吸うので、くびれの部分にベルトを巻いてしまうと息を吸う量が少なくなってしまうからですね。
また息を吐いた時にお腹が凹んでベルトがずれてしまうからです。腰骨は大きさが変化しませんからね。腰に巻くとウエイトが安定します。
材質の違い
そして材質。なぜ素潜りの場合は材質がゴムかと言うと、素潜りの方が動きが激しいというか、ダックダイブで急激に潜ったり、水中で回転したりなどスキューバよりも動きが大きくて速いんですね。だからゴムでぎっちり腰に締めておかないと、すぐに緩んでしまうからなんです。
ウエイトの付け方
ウエイトのつけ方は左右対称になるようにします。2kgとか偶数個なら腰の両側。若干前気味につけることが多いかな。3個など奇数なら私は背骨に1個、腰に2個。バランス良くなるようにします。
身体が反り気味なら前の方に、また前かがみになりがちだったら後ろの方につけるなど工夫するといいですね。
ゴムベルトの良い点はウエイトがズレにくいことです。ナイロンの場合はこのような「ストッパー」をつけて、ウエイトが滑って移動しないようにします。でもゴムベルトはただ通すだけでウエイトが滑らないのでいいですね。ストッパーをつけるって結構面倒ですからね。
ベルトのあまりが気になる……
あとベルトの余りを気にされる方が多いです。この余りは結構重要です。というのももし水底で溺れた時に、ウエイトがびっしりついていると、救助の人が水面に押し上げることが難しくなります。
だから救助人はすぐにベルトを外すわけですが、ベルトの端が見つからないと結構手間取ります。これは命に関わります。一刻一秒を争うわけですからね、ベルトが長くひらひらしていると、すぐに端をつかんでワンタッチでベルトを外せます。
長過ぎるときには切ってもOK
とは言えいくらなんでも長すぎるだろう、と気になると思います。そんな時は適当な長さに切っても良いかなと思います。ゴムなので簡単に切ることができます。でもくれぐれも溺れた時を考えて短すぎないようにした方がいいですね。
ベルトはDiveinnで買いました
ということでウエイトとウエイトベルトについてでした。今回購入したゴム製のベルトは前にご紹介したダイブインという海外通販で買いました。

SEACというダイビングブランドです。お値段は1500円ほど。送料入れても2500円ぐらいでしたから一つ持っておいても損はないかなと思います。
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